自動車業界注目!! デバイス単体のEMC耐性評価試験
DPIイミュニティ試験法とは、IEC規格で標準化されている半導体(IC)用のEMC(イミュニティ)評価方法です。
評価する半導体(IC)を搭載したテストボード上のIC電源にRF妨害電力を直接注入し、イミュニティの耐性を評価する試験です。
試験は、試験周波数毎に試験レベル(電力)を段階的に上げていき、その都度に半導体(IC)の性能確認を実施する必要があります。
また、誤動作発生時にはその誤操作状態を記録する必要があり、大変な手間と時間が掛かります。
ノイズ研究所のDPIイミュニティ試験システムは専用のソフトウェアを使用することで、半導体EMC試験の実施から誤動作判定までを一貫して行い、試験時間と試験実施者の手間を省力できる画期的な自動化システムです。
※ DPI:Direct Power Injection
項目 | 仕様(例) |
測定周波数範囲 | 150kHz 〜 1000MHz |
試験レベル | 10dBm 〜 37dBm |
変調方式 | AM 1kHz・80% |
最大10 個の判定条件(自動測定判定8 個+マスクテスト判定+シリアルデコード判定)で、誤動作判定ができます。
誤動作判定設定画面
■ 自動判定の設定項目
項目 | 内容 |
判定 | 使用するか否かを選択します。 |
タイプ | 自動測定判定(8個[A〜H]) (p-p、最大、最小、振幅、周期、周波数、デューティーサイクル、立上り時間、立下り時間、位相など[計36種類]) |
ソース | チャンネルを選択します。 (CH1、CH2、CH3、CH4) |
判定式 | 判定方法を選択します。(a + b / - c、a + d% / - e%) |
基準値(a) | 判定基準となる数値を入力します。 |
上限値(b, d) | 上限値を入力します。 |
下限値(c, e) | 下限値を入力します。 |
測定結果画面
結果データに表示可能な項目は、全部で25 個あります。(周波数、試験レベル、進行波電力、反射波電力、実効電力、キーボード、コメント、電力反射係数、電圧反射係数、定在波比、負荷インピーダンス(L)、負荷インピーダンス(H)、実効電圧(L)、実効電圧(H)、Fail Mode、自動測定判定(8 種類)、マスク
テスト判定、シリアルデコード判定)
本システムは、試験開始から誤動作判定に至るまでの測定を全て自動で行うことができます。
※ ClassB 判定はできません。
IEC 62132-4 自動測定のフローチャート
本製品には、マルチスイープモードという測定時間を短縮する機能があります。
マルチスイープモードを3 ステップにした場合、1つの周波数で最大3 回繰り返して測定をします。
但し、試験終了レベルまで誤動作しなかった場合は、繰り返さずに次の周波数に進みます。
ステップ1(1 ステップ目)で大きな刻み値、ステップ2(2 ステップ目)で小さな刻み値、ステップ3(3 ステップ目)でさらに小さな刻み値に設定す
ることで、開始レベルから終了レベルまで一定の刻み値で測定するよりも時間を短縮することができます。
マルチスイープモードを2 ステップ設定にした場合の動作イメージ(概略)
ステップ1 で誤動作した場合、誤動作クラスの判定後、ステップ2 へ移行します。ステップ2 の開始レベルは、前回OK 判定の試験レベルから実施し、ステップ2 で誤動作した場合は、誤動作クラスを判定したのち、次の周波数へ切り替わります。