株式会社ノイズ研究所

バックストーリー 石田商品開発部上席部長が語る、 当社の製品開発

株式会社ノイズ研究所
商品開発部上席部長 石田 武志
NoiseKen

「小学校の頃から父の日曜大工をまねて工作。子どもながらスパナを持って自転車を分解整備。中学の頃から電気少年となり、ワイヤレスマイクなどを作った。その後、電気に魅了されて高校でオーディオアンプ、大学時代はミュージックシンセサイザを製作し、それを自作マイコンで制御した」
このような「もの作り」人生を歩んできた石田部長がノイズ研究所の製品を語る。

もの作りは楽しい

子どもの頃は、当時高価だったオーディオなどが買えませんでした。そこで、自分で回路を設計して秋葉原に部品集めに行き、それを組み立てていました。その一連のプロセスがものすごく楽しかった。その頃からエンジニア指向だったのですね。社会人になって会社(システムハウス)に入ってからも、お客様の要望(要求)を聞いて、どうやったら簡潔で使いやすくなるかなどを考え、(仕様書を)提案することも好きだった。設計-製作―調整-納品という流れが楽しいです。
目的は何であっても、お客様が望むもの、世の中にないものを構築することが充実感につながると考えていました。

石田商品開発部上席部長が語る、 当社の製品開発 製品イメージ画像

ノイズ研究所との縁

他の会社からノイズ研究所に転職して来た契機は、当時働いていた会社で納品した製造装置が誤動作トラブルを起こし、ノイズ研究所に相談したことでした。これがご縁のはじまりでした。

「楽に試験する」を目指す〜静電気試験器ESS-200AX(1993年)〜

1989年に転職した当時、ESDガンの軽量化・波形改良などをしていました。それまでの低周波アナログ回路やマイコン制御などの技術開発から、急に訳の分からない高周波現象を扱うことに戸惑いました。しかし、それまでコンピュータ制御の静電気試験器はまともに動かないというのが定説だったなかで、利便性を追求した高機能の静電気試験器を実現できたことには大きな意義があったと思っています。試験者であるお客様が、苦労しつつも、少しでも楽しく楽に試験できるようになることを当時から目指していました。

ノイズの「見える化」〜空間電磁界可視システム EPS-02Eシリーズ(1994年~)

栃木県工業技術センターの協力を得て、プリント基板から発せられる(?)放射電磁界のノイズを可視化する装置を1994年に販売しました。目に見えない電磁波を少しでも「見える化」したということでは画期的であり、ノイズ対策を「楽にする」ことにつながります。
プリント基板のノイズだけでなく、立体物の製品や筐体内部など大きさや平面性などの制限なしに自由に測りたいという要望が発売当時からありました。それに応えて、金沢大学の協力も得て現在の空間電磁界可視システム(EPS-02Eシリーズ)がリリースされました。汎用性と利便性を実現しています。

まさかの博士号取得

50代後半からの挑戦で、人生のなかでも思わぬ展開のひとつです。40歳を過ぎた頃から規格の委員会に加わり、その後国際会議に参加するエキスパートメンバーとなりました。そして、試験装置や試験方法の課題を国内の委員と共有し、国際会議の場で日本の意見として提案することを20年近くやってきました。その中で特に課題の大きい静電気試験について、実験・データ取りなどを行い、国際会議に提案すると共にセミナーや雑誌記事などで発表していました。その頃、大学の先生との飲み会で「こんなデータをそのままにすることは勿体ない。論文にして世界に発信したらいかが?」という助言をいただき実現したものです。
査読を経て認められた論文のデータによるエビデンスには国際会議での審議においても説得力が増したので、苦労してでも挑戦した甲斐がありました。
またその過程で蓄積したデータ、解析手法などの実績が社内のもの作りにつながりました。規格の意味、内容をより深く知ると同時に製品作りにも反映できていることが、当社の強みのひとつと考えます。

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ディスカッションは本音で

企業(産)では社内で筋を通さないと製品が作れません。もちろん組織だからそれが正しい。一方、大学(学)では、分からないことがあれば自由に研究でき、公的研究機関(官)もテーマが一致すれば研究を進められます。これらの機関が協業することで効果が増大すると思います。立場に関係なく自由にディスカッションできます。特にお酒の席では、本音の意見が出て、そこから生まれるアイディアも数多くあるのも事実です。エンジニア同志が協業する醍醐味だと思います。

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